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お墓のはなし

正しいお墓参り

仏教はごく自然の在り方を私達に教えてくれているもの。自然の流れに従って動物、植物私達も皆、差別なく生きているだけなのです。お墓まいりはその事を教えてくれる一つでもあるのです。
皆さん、お墓参りはどうしていますか?
特に「こうでなければダメ」という正式な手順はありません。
また、最近は公共の霊園等が整備されていたり、ロッカー式のお墓があったり、お墓自体も様々な形がありますが、基本的にはお寺に隣接する墓地にお墓がある場合がほとんどだと思います。
それを例にお墓のお参りの仕方をお教えします。

先ずは、ごあいさつ


①本堂のご本尊様にごあいさつ

②通路でお会いした人におごあいさつ
お寺にお墓がある場合は、まず本堂のご本尊にお参りをしてからお墓に向いましょう。
本堂正面に立ち、一礼、手を合わせます。
それから墓地に向かいますが、参道や通路ですれ違う人を見かけたら、「ご苦労様です」と一言挨拶をしましょう。

お墓そうじ

お墓はきれいにお掃除をしましょう。
(心をきれいに整えることにつながります。)
  • 墓石に優しく水をかけ、雑巾やたわしでふく。
  • 水鉢(水を溜めるところ)もきれいにしておきましょう。よく水あかや落ち葉などでよごれています。
  • 枯れたお花は取り替える。
  • お菓子、お酒、たばこ…など亡き人が好きだったものをお供えしてあげて下さい。但し、そのまま放置せず、お参りが終わったら持ち帰って、皆さんで頂きましょう。
  • 周囲の草引きや生け垣、植え木は剪定してあげましょう。
  • きれいになったお墓に手を合わせ、南無妙法蓮華経とお題目をお唱えします。
  • 勿論、お経を読むことも良い事です。心の中で近況報告や辛い事、悩んでいる事をお話しすることもよいです。
  • 余ったお線香を他のお家のお墓にお供えする事は控えましょう。ついで参りはいけません。
  • 古くなった塔婆(戒名などを書いた供養の板)は取り除いて結構です。
☆お供えするお花は「造花」か「生花」か?
全ての生き物は、生まれ→成長し→年老い→散って行きます。 誰もが通る道。花も種から、芽が出て→咲いて→しおれて→散り、そして実がなり種が生まれ、芽が出ます。その自然の在り方をお供えしたお花から受け取るのです。
☆お墓の向きは。
お経の中で、「東の方角に仏塔があらわれ仏さまが座られた」とあり、東に向かって人々が合掌されたことから、東に向かって私達が拝む形が良いでしょう。
また、阿弥陀さまの極楽浄土に向って拝するとも言われることから、西に向かって私達が拝む形式もかまいません。いずれにせよ、お経の表現に従ったものですので、全く反対だから、と言って心配する事もありません。

お参りのしかた

お参りのポイントを順をおって説明します。
(1)お花を供えます。切花が基本。キレイに飾りましょう。
(2)お供え物を置きます。食べ物、飲み物もOKですが、お参りが済んだら持ち返ってきればいただきましょう。
(3)線香を炊きます。ロウソクに火をともし、線香を炊き、供えます。
余ったからといって、しらないお墓に供えるのは控えましょう。
(4)お水を祀ります。
(5)お題目を唱えます。ご先祖様との会話をしましょう。

・基本、1ヶ月に1回。近い方の月命日などにお参りするのがよいでしょう。
・お正月、春、秋のお彼岸、お盆、年末などはお参りしましょう。
・なるべく家族そろってお参りしましょう。
ご家族そろってのお墓参りは、ご先祖様も喜ばれます

永代供養

いろいろな都合で、お墓が維持できなくなった場合、お布施をして永久的に仏様の供養をお寺にお願いすることを永代供養といいます。
遺骨の扱いはお寺によっても異なりますが、一般的には集合墓に埋葬する方法がほとんどです。
具体的には、それぞれの宗派のお寺に直接ご相談されるのがよいでしょう。